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6Idea4U vol.242015 November■安く早くできるオーダーメイド靴 岡山にオーダーメイドの靴を手掛ける老舗店がある。製作は通常1か月 を要し、値段は約20万円。購入者はシニア世代が中心だ。 その店がショッピングセンター出店に挑んだ。客層は若い世代が多いため、価格は通常の1/10の2万円前後に設定。製作時間は買い物やお茶を飲んでいる間に納めることを目指した。 そのために、本体、靴底など、各部分のパーツを用意しておき、要望に応じて組み合わせるセレクトオーダーを導入。これで製作時間を45分に短縮できた。 オープン後、女性客から靴底を厚くしてほしいという注文が多いことがわかった。その要望に応える靴をつくり、人気になっている。■特別注文に応える零細ネジ工場 埼玉県草加市にあるネジ工場。つく るのは社長1人。規格ネジという一般的に使われるネジを、1日に約50万本製造している。 だが、ネジは規格外のものも使われている。個人がつくる模型やフライフィッシングのリール、特別につくら れる二足歩行ロボットなどにもネジは不可欠だ。特別な機械には、ネジも特別なものが必要になる。 そこで、この工場ではネジ製造の技術を活かして、特別注文にも応えている。製造は、機械的に不可能でない限り、大きさ、形、数の制限なく請負う。 そのため、この会社でなければできないと全国から注文が相次いでいる。プロモーション■「下の名前」で呼ぶ食堂 大阪市此花区・舞洲の物流センター内にある食堂は、センターの従業員以外も自由に利用できる。店の名物は 1日250食限定の500円ワンコイン・ランチと、客を「下の名前」で呼ぶこと。 料理が出来上がるまで少し時間がかかるため、客は番号札が渡される。そのときレジで若い女性店員が「お 呼びしますので、下のお名前を教えていただけますか」とお客さんの名前を聞く。 そして、料理ができると、「生姜焼き定食の太郎さん」というように呼び 出す。若い女性から下の名前で呼ば れることは少ないので、男性客はうれしくて顔がほころぶ。 実に単純な方法だが、番号札の数字だけで呼ばれる食堂より、同じ金額・メニューならこちらを選ぶという客も多く、毎日行列が途絶えない。■メニューのない真夜中レストラン 東京都立川市に、主人一人が切り盛りするレストランがある。カウンター席のみの小さな店で、夜から朝まで営業するため夜勤明けの人や夜型人間にとても重宝されている。 この店にはメニューがない。客が食べたい料理や、どのようなもの(肉系、魚系、洋食、あっさりしたものなど)が食べたいかを話すと、その日の仕入れや仕込みに応じてつくってくれる。 深夜営業なので行列ができるほどではないが、毎日常連客が絶えず堅実な人気店だ。集客・販促ヒント100選!!小さな会社が技術を活かして新たな事業展開大きな設備投資不要! 食堂のアイデア集客戦略

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