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4Idea4U vol.162014 JULY 私は現在、スモールビジネス紹介センターという会社を経営しております。低投資で開業可能な事業、比較的リスクの低い事業をフランチャイズ展開する、というコンセプトで作った会社で、外食事業、結婚相談所、フィットネス事業を展開しています。それらのすべての事業に共通するのが、低投資でローリスクな事業であることで、社名のとおり小規模ビジネスの開発・運営に特化しています。現在の会社を立ち上げたのは今から8年前ですが、22歳から32歳までの10年間は、名古屋市内で20店舗を運営する居酒屋チェーンのオーナー経営者をしていました。その会社は、株式譲渡で事業売却しています。 居酒屋事業の立ち上げから売却までを「小さな飲食店 成功のバイブル」という本にまとめてありますので、ご興味のある方はご一読ください。   今回のテーマは、中小企業のとるべき経営戦略です。5月号で解説した差別化は、経営戦略のひとつの要素ですので、今回、併せて解説をさせていただきます。 中小企業において、経営戦略とは誤解をおそれずに言えば、ナンバーワンになるための方法論といえます。事業というのは、なんらかの分野でナンバーワンになると経営は安定します。 少し前に、日本の資産家には中小企業の経営者が一番多く(次いでお医者さん)、とりわけ製造業の経営者が多い、という雑誌の記事を読んだのですが、大手が参入してこないような小さな市場(3億円程度)を、ほぼ独占しているような製造業の経営者が資産家になっている、とのことでした。 どんなに小さな市場でも、そこでナンバーワン、できれば圧倒的なナンバーワンになると、自分で値決めをすることが出来るので、利益率が非常に高くなるのです。 この事例を引き合いに出すまでもなく、中小企業は、なんらかの市場においてナンバーワンになることを考えていく必要があります。大きな市場の中で、他社と横並びのサービス・商品を提供していては、価格競争から抜け出せず、経営は苦しいままになります。 他社との差別化を実現し、高収益な会社に育てることを、中小企業経営者は考えなければならないのです。 当然それを実現するには、ニッチな市場で事業を行うことになります。しかし、多くの中小企業は、ニッチな市場で戦っているわけではありません。ですから、今いる市場を細分化して、勝てるセグメントを見つけることが重要になります。商品・顧客・地域などの要素において、ナンバーワンになれる部分を見つけていくわけです。 すでにナンバーワンになっている要素があれば、それに集中し、まだなければ競争相手の弱いセグメントで、トップになることを考えるのです。競争相手が強ければ、ビジネスで勝つことは困難です。 私は、以前、宅配ピザの市場に参入したことがあります。宅配ピザは、飲食物の宅配ではダントツに大きな市場です。そのうえ、価格はいまだに高価格を維持しており、顧客は宅配ピザの価格に不満を持っています。 そこで、「宅配ピザの価格破壊」というコンセプトで、新規参入したものの、弊社の店舗が月間に4万枚程度のチラシ投下量とすると、大手チェーンは、その10倍、40万枚ものチラシを投入してくるのです。これだけのチラシを撒かれては、勝ち目がありません。資金力に勝る競争相手を打ち負かすのは、非常に難しいことを肌で感じました。 話を戻しましょう。 いまの時点で、No.1になれそうな商品・顧客・地域があればいいのですが、なければ自分よりも弱い競争相手しかいない市場に、活路を求めるようにしてください。 サービス業の場合は、地域を細分化していくことが最も現実的な選択肢になるのかもしれません。とりわけ飲食業のような差別化の難しい業界は、地域の絞込ビジネス成功の新しいカギ企業の競争戦略は左のように3つが考えられるが、中小企業が成長するためには「差別化戦略」と「集中化戦略」が重要になってくる。どんなに小さな市場でもナンバーワンを狙え市場を細分化して勝てるセグメントを探す中小企業が成長のために取るべき経営戦略資金力の乏しい会社がNo.1になる方法

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