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資料22024年7月31日オープンの大阪駅直結の商業施設KITTE大阪に、初の実店舗として出店。次世代アンテナショップ&DX体験ショールーム『Giftpad space 〜日本の魅力をつむぐ〜』Idea4U vol.712024 Autumn2 とても身近でありながら、人と人とをつなぐ大切な言葉「ありがとう」。みなさんは、最近どんなことで「ありがとう」と言われましたか?あるいは言いましたか? 企業のミッションの一部として、「ありがとう」で満ち溢れた社会へと謳い、小売、ECの先にある新たなプラットフォームを創造するギフトパッド株式会社に注目!社名にもある「ギフト」の概念は、時代と共にますます進化しています。2011年の創業以来、常に様々な夢を実現し続ける原動力や背景、さらには新たな取組みや未来展望等について、代表取締役 園田 幸央氏を訪ね、じっくり語っていただきました。 現在事業として展開しているのは、オンラインギフトサービスを軸にした、法人、自治体のDXに貢献するITプラットフォーム事業[※資料1参照]ですが、創業のきっかけとなったのは、コンサル時代の起業家向け講師の経験です。たまたま結婚式の引き出物に関する相談があって、ギフトという分野につながりました。神戸の三宮近辺は結婚式の二次会会場も多く、オーナーから「『紙のカタログが重い』と置いて帰るお客様も多い」という話を聞いて、エコの観点からも「Webのカタログギフトを作って、カードを引き出物として渡し、選んでもらう仕組みを作ればいい」と思いつきました。ギフトパッドという社名もそこからです。実は、リブランディングでギフトという言葉を社名から外す案もありましたが、あえて残しました。ギフトには、贈答品だけでなく、感謝の気持ちをつなぐ意味合いもありますから。私たちのソリューションは、法人でも個人でも、何かを渡したい誰かがいて、受け取る誰かがいるのが前提。広義で言えばそれもギフト、というところに落ち着きました。 シェアを取る、他社に勝つ、という感覚は、私たちのDNA的にないんです。取引先にも感謝しつつ仲間を増やすやり方が大きなビジネススキームの中にあって、ミッション、ビジョンで表現しているのはそこなのです。「三方よし」の考え方が基本ですから。インタビューで必ず「強み」について質問されますが、私自身、自社の優位性を特には意識していません。ただし、地域通貨のregion PAYというアプリのように、累計ダウンロード数1,000万超えの大きなプラットフォームを持っているのは、結果として「強み」になっていますね。 もっと言えば、「強み」より「違い」を意識しています。他のベンチャーとの根本的な違いは、協業パートナーの数でしょう。業種業界を問わないネットワークは、技術面以上に価値あること。人と人とのご縁でここまで来たようなものです。東京に進出してきた当初は、ほぼだれも知り合いがいない、まさにゼロからのスタート。前職のツテやご紹介で、ひとつひとつ積み重ねてきました。人から人へというカタチで、この10数年の間にナショナルブランドや金融系パートナーが次々とできたのは、今の日本のいわゆるベンチャーのエコシステムの枠組みとは違う、ビジネスの本流を意識してきたおかげです。「違い」は、ビジネスパートナーとのネットワーク構築の方法もしかりです。 ひとつは、現状に満足しないこと。先人方もおっしゃいますが、私も9割は失敗です。Webのカタログギフトを始めた頃は、スマホで画像一枚読み込むにも時間がかかる3G環境だったので、営業先のホテルで「こんなの使えるわけない」と一蹴されました。当時は、4G、5Gの時代やSNSの台頭、スマホで何万円もの決済をする時代がやってくるという発想は持ち合わせていませんでした。ただ、現状に満足せず、ここはおかしいんじゃないか?と疑問を持ち続けたことで課題が見つかり、行動し、アイデアが生まれたのです。もうひとつは、思い込みや妄想の中でサービス開発をしないこと。事業者や自治体が抱える課題に対して開発着手する、つまりニーズを掴んだうえで進めるのが鉄則です。もちろん、マインドとしては将来こうなるだろうという仮説は立て続けながら。 「これをやりたい!」という社員からの自発的な提案も尊重します。ここは大企業との違いでしょうか。当然、金銭的なことは協議の上で、ですが、いきなりアイデアを潰すようなことはしません。 創業のきっかけと社名の由来は?ずばり御社の強みとは?新たなアイデアはどんな発想から?競うのではなく共創こそが正しい道社会課題と向き合い続け「ありがとう」で満ち溢れた社会を目指す

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