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7Idea4U vol.402018 July1自主企画提案のキャンペーンフロー2現場調査からの問題点抽出/手書きメモ21まとめ■ 若手社員の柔軟な発想で、「待ち」でなく「攻め」の自主企画提案により、デジタル印刷の新たな扉を開くことも大切。■ 小規模単位でも、紙DMとデジタルマーケティングをスタートできる好事例が生まれた。■ まずは、お客様及び現場の課題を知ることから。本当に価値ある提案として活用できるデジタル印刷へ。現地調査で見えた課題をもとにキャンペーン提案からツールまで! もうひとつは、「紙×デジタルツール」という手法で、大手コーヒーショップチェーンの新たなコンセプトショップへの再来店促進施策の事例です(P6②参照)。上質な空間と焙煎製法にこだわった高価格帯のショップに対して、自主企画提案の形でバージョニングのコースターとインスタグラムを組み合わせたキャンペーンを実施しました。「『今日の体験』を『これからの体験』に」ということで、ここでしか体験できない価値といった意味合いを醸成させ、再来店の促進を狙うものです。若手社員が現地調査で書き留めたメモから課題を抽出し、提案に結び付けました。調査時に気になったのが、コースター代わりに、スタッフがその都度商品名を手書きする紙ナプキンを使っていたこと。ここから、コーヒーの種類別コースター案が生まれました。 流れとしてはこうです。その日選んだコーヒーにまつわるストーリーや、おすすめのフードペアリングが書かれた小さなカードを商品受け取り時に配布。裏面にはお得なキャンペーン情報を記載。商品情報からコーヒーへの理解を深め、キャンペーン情報によって再来店を促します。ツールという観点で見ると、この小さなカードは、全11種類のバリアブルで各1,000枚、というバージョニングツールであり、カードと一緒に写したコーヒー体験フォトを投稿すると、抽選でプレゼントが当たるインスタグラムのハッシュタグのキャンペーンを実施し、効果測定まで行い次につなげました。企画段階から、バリアブルにする理由を明確にし、お客様にとっての価値を結びつける形で、デジタル印刷の特長を生かすことが重要なのです。柔軟な発想力でもっと広がるデジタル印刷の可能性 先の2つの事例は、いずれも、お客様にとっての価値という視点で提案したのが成功の秘訣でした。ひとつめの研修事業会社の例は、もともと自社の事例がヒントになったもの。若手社員ならではの柔軟な視点で着想できたことで、適用しやすい事例の水平展開による提案、という答えにたどり着きました。もう一方の大手コーヒーショップチェーンの例は、現場を知り、課題を知るというところから、ふさわしいアプローチのシナリオづくりをすることの大切さを実感した例だと言えます。その中で、日常的にインスタグラムを使いこなす若手目線が役立ったという側面もあるでしょう。いずれも、アイデアによって、デジタル印刷の可能性を広げるということ、もっと言えば、HP Indigoがもつ力を発揮することで成功したという結果が得られました。 HP Indigoというデジタル印刷機を前提とした場合、デジタル印刷の強みとして、Every pages is dierent!(ページごとに違う)と表現されます。これに、錦明印刷がHP Indigoによってビジネスの可能性を広げていく中で実感した思いであるexcellentをプラスして、Every pages is different and excellent!(ページごとに違うからこそ素晴らしい!)という価値を見い出しました。同社では、試行錯誤しながらアイデアを形にし、成果につながるデジタル印刷の価値を広くお客様に発信しています。デジタル印刷活用のフィールドを広げることは、やがて世の中の市場全体を活性化することにつながるという信念と、大きな使命感によって実践しています。https://www.kinmei.co.jp/index.html本社:東京九段下デジタルプリントセンター:埼玉県和光市オフセット印刷製本工場: 埼玉県朝霞市・鶴ヶ島市【事業内容】・出版社向け出版印刷・企業向け商業印刷及びマーケティングサービス・ フォトサービス錦明印刷株式会社

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