idea4u_vol25
3/12

3Idea4U vol.252016 January品(サービス)の特長」をピックアップし、最後に商品(サービス)を導入した事で「得られる成果(効果)」を言葉で整理する。一見、簡単そうではあるが、自社の製品やサービスを知り尽くした人にとっては、ターゲットとの視点とは少し違っている事も多く、なかなか顧客に合った言葉で表現することが難しい。大切なのは、第三者の目で見てもらい、専門でない一般の人でも理解できる内容であることが良いだろう。② 具体的な導入事例や採用事例 導入事例や採用事例を、積極的にコンテンツ化している企業がある。ただ、自社メンバーが顧客からヒアリングを行ないライティングされているためか、客観的な視点が欠けていてリアリティが無い。ここでも前項で述べた第三者の目が大事で、例えば書店で販売されるビジネス系の雑誌などでは顧客視点を持ったライターが記事を書き上げている。導入事例や採用事例をホワイトペーパーにする際には、是非、営業と専門の外部ライターで行なっていただきたい。「売れたらいいな」と思う営業と、「知ってもらえたらいいな」と思うライターが作るコンテンツは、きっとホットで顧客の意思決定に役立つ情報になるだろう。③ 比較検討するための調査レポートや 業界レポート 市販されているビジネス白書や業界団体が発表するレポートには、様々な集計・統計分析情報が記載されている。顧客だけでなく市場から見ても、これらの数値情報は今後の動向などに大きく影響されることがあり判断資料となる。これらは大規模な調査で精度が高い反面、莫大な費用が掛けられていてとても同レベルのレポートはコンテンツ化できないと思われる。しかし、近年ではネットリサーチの環境が整えられており、設問数と回収数によってリーズナブルに行なえるようになった。ここで困難なのは、調査票の設計と仮説を立てることである。調査票を作成するために「調査テーマ」を設定するが、調査によって何が知りたいかを明確に出来ていないと得たい情報から脱線する恐れがある。そうならないためにも仮説を立てることで調査のテーマが絞られ、調査の道筋が明確になる。このような方法で数字という説得力のある資料を用意し、自社の商品やサービスがいかにターゲットに対して有意義であるかを伝えることができるようになればよい。 最後になるが、ホワイトペーパーの使い方には工夫が必要だ。ホワイトペーパーの目的は、新規顧客を獲得するためであり、顧客情報を引き出す「仕掛け」と一緒に使う。例えば、概要のみWebコンテンツ上に掲載し、フォームより氏名とメールアドレスを送信した顧客にはコンテンツの詳細内容をPDF等で閲覧できるようにする。調査レポート等でも同様だ。また最近では、動画コンテンツの先にホワイトペーパーのダウンロードが待ち構えていることも多い。本当に興味があって魅力的なものは、緻密に設計されたコンテンツでこそ新しい顧客が生まれるのだ。(不二印刷株式会社)潜在顧客に対するアプローチ方法が変わりつつあるまとめ■顧客にとって魅力ある商品・サービスであり、それがコンテンツ化されたものがホワイトペーパーである。■ホワイトペーパーには、営業が本来伝えるべきメッセージが込められていて、かつ第三者の目によって分かりやすい内容が望ましい。■外部のライターやマーケターと組むことで、ホワイトペーパーを使ったより効果的なマーケティングが実現できる。ホワイトペーパーは魅力を段階的に見せる潜在顧客受注成約課題発見幅広い情報収集具体的な情報収集商 談見込み度合い顧客のフェーズ必要な活動Webサイトのコンテンツ充実Web広告メール配信ニーズや課題を満たすコンテンツ具体的な導入事例や採用事例比較検討するための調査レポートや業界レポート提案書作成見積書作成提 案受 注見込み低見込み中見込み高Webサイトで検索絞込される行動に対応する営業活動リアル営業による提案・見積・受注獲得ホワイトペーパーニーズ顕在化

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 3

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です