idea4u_vol25
2/12

2Idea4U vol.252016 January 昨年あたりから、マーケティングオートメーションというキーワードが日本のマーケティング市場を賑わせている。一方、海外では10年以上も前から取り組まれているが、何故今になって日本市場に続々とリリースされ導入が進んでいるのかを考えたい。 日本は「ものづくり大国」で高度経済成長を成し遂げた過去があるため、マーケティング活動に対しては米国を中心とした動きより非常に遅れをとってしまった。高機能で素晴らしいモノを作れば売れた時代が終わり、グローバルに拡大した市場に対して必要とされる製品やサービスを知ってもらう活動が浸透してきたからだ。 競合他社との違いを明確にするためには、顧客と共にステップアップしていくための仕組みとコンテンツの両方が重要だ。仕組みについては、Marketo(マルケト)を代表とするマーケティングオートメーションシステムなどが便利だろう。しかし、不足しているのはコンテンツだ。BtoCとは違い購買決定までの期間が長いBtoBでは、顧客に知ってもらうためのコンテンツが不足しており、仕様や機能、サービスメニューなどに終始していて他社との差別化は営業担当の知識や技量にかかっているのが実情である。 ホワイトペーパーと聞くとピンと来ないが、「営業支援ツール」と言い換えるとイメージしやすいかもしれない。自社の強みを理解し顧客に有益な情報をしっかり伝えることができる営業担当は、特にツール等などを必要としなかった。しかし、製品やサービスは競争により複雑化し、かつ他社情報と一緒に埋もれてしまうため、人力だけでは手に追えない時代になってしまった。さらには、顧客属性やチャネルの多様化により、必要なときに、必要な情報を、必要としている人が簡単に入手できるコンテンツが用意されていなければならなくなった。よって、潜在顧客(まだ対面での営業まで必要としない顧客)に対しては、今の時代では当たり前となったインターネット検索に引っかかる内容での営業支援ツールなるコンテンツを用意し、まず「知っていただく」「読んでいただく」活動を行なう。このコンテンツこそが、今の企業活動のコミュニケーションツールとして必要とされるホワイトペーパーである。※一般的には、「白書」(ホワイトペーパー)は政治社会経済の実態、及び施策の現状について国民に周知させることを主眼とした刊行物(Wikipediaより一部引用)と定義されている。 先述内容と少し重複するが、仕様や機能、サービスメニューには魅力が感じられず、潜在顧客とのタッチポイントで魅力を感じてもらえるコンテンツを考えなくてはならない。それはどういったものか?代表的なものとして、以下が挙げられる。<魅力あるコンテンツ例>① 特定のターゲットに対してニーズや 課題を満たすコンテンツ② 具体的な導入事例や採用事例③ 比較検討するための調査レポートや 業界レポート 営業トークを想像していただきたい。営業は対面であるがゆえ、顧客のニーズや課題を想定しつつ聞き出して理解をする。営業活動でハードルになるのは、そのニーズや課題に対して自社の強みが合致しているかどうかだ。合致していれば、自身が知っている事例や経験などが迷わず言葉に出てくるだろう。問題なのは、その営業担当のみの資産になってしまっており、営業全員が同じ知識を持っているとは限らないという事実である。 そこで必要なのはホワイトペーパーだ。ホワイトペーパーには、営業の魂が宿っている言葉がしっかり込められた内容であることが必要とされる。仮に資料だけが一人歩きしても、伝えたい事が正しく伝わる必要があり、営業担当がいちいち説明しなくても理解いただける紹介資料であることが望ましい。① 特定のターゲットに対して ニーズや 課題を満たすコンテンツ 「ソリューション営業」とか「課題解決型営業」という言葉をよく聞く。このタイプのホワイトペーパーでは、最初にターゲットによくある問題や課題を洗い出すところからはじめる。「このような課題でお困りではありませんか?」という見出しにはじまり、それに応えるべく「商マーケティングオートメーションに必要とされるコンテンツとは?マーケティングオートメーションは単なる仕組みホワイトペーパーとは?ホワイトペーパーに必要とされる魅力ホワイトペーパーで新規顧客を獲得する

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 2

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です