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6Idea4U vol.232015 September もはや言うまでもないことですが、販促にとってネットは必要不可欠なメディアです。しかし、サイトをつくりさえすれば効果があるというものではありません。 わかりやすく、顧客が関心を持つ内容でなければ、見向きもされません。 そのため、今までの文字や画像の情報に加えて、映像の力も利用されるようになってきました。 販促は、その製品やサービスを購入・利用することで、どのような利益があるかを知らせることによって成立します。結果は、その「利益」の具体的な内容を情報としてどう伝えるかに左右されます。 情報は伝達手段によって、伝えられるものが大きく異なります。同じ内容でも、文字では伝わりにくく、写真や映像だとよくわかるという場合があるのです。 たとえば、料理の味や美味しさ。文字の情報だけでは伝えるのが難しく、伝えるためには多くの字数を要します。しかし、料理の写真や食べている人の表情の映像だと一目瞭然ということがあります。 また顧客にとって必要な情報は、販売される製品・サービスに関するものだけではありません。製造・販売する側のサービス・サポート体制、販売者としての責任体制がしっかりしているか、といった姿勢も重要な情報です。特に、自動車や住宅などの高額なものや、インターネットや携帯電話など日常的に利用するサービスについての責任体制は顧客にとって重要な情報です。 これについて、文章で「責任をもちます」などと謳ってもにわかに信じ難い。ところが、製造・販売者が映像に登場して口下手でも一生懸命説明することで、顧客の信頼を得られる場合もあります。 このように映像によって、文字より的確に、効果的に情報を伝えられることがあります。 インターネットの通信速度が上がり、YoutubeやUstreamなどの映像サイトが登場したことで、ネットを使った映像配信は簡単にできるようになりました。そのため、動画を利用するムービングページが増えています。 もちろん、文字も画像も重要な情報伝達手段です。それに加えて、動画を使うことでさらに詳しくわかりやすい説明が可能になるのです。 では、実際に販促のために動画がどう利用されているのでしょうか。工具や部品の使い方を伝授 主に工場で使われる工具や部品の通販サイトがあります。取り扱う商品は約900万アイテム。一般のホームセンターでは購入できないプロユースの工具や部品が、注文の翌日に届くため、利用者が増えています。 しかし、全顧客が使い方や組み立て方を把握しているとは限りません。コールセンターもありますが、オペレーターの人員に限度があり、電話がつながらない恐れもあります。 そこで、商品の機能や使い方を説明する動画をネット上で見られるようにしました。その結果、商品の使い方が詳しくわかるようになり、顧客にとても好評でした。短い映像で商品の良さを説明 大手文具メーカーでは、自社製品の紹介に動画を利用しています。 塗った時は赤くて光に当たると色が消える接着剤、穴をあけずに紙をつなぐステープラーなど、他とは違うアイデアのある商品の良さを字幕と音楽だけの映像で紹介。時間は30秒程度と短いので、気軽に見ることができます。 また、自社製品のさまざまな利用方法を紹介する動画もあります。たとえば、開けるとトレーになるペンケースは、筆記具だけでなく、メイク用品、スマホ用の充電池、マスキングテープなどさまざまなものを入れて使用することができます。その使用例を映像で紹介しています。 同社は椅子も製造しているので、椅子の正しい座り方と選び方を映像で公開して、多くの人が参考にしています。丁寧な説明が信頼度を高める 調律師でもある社長が全国から中古ピアノを集め、修理・調律してネットで販売している会社があります。 同社のサイトでは、販売中のピアノを1台ずつ紹介し、それぞれに社長自らが説明する動画がついています。 動画では、型番号、製造番号、ピアノの中を写して状態を見せ、どれぐらい古いものか、傷の有無も説明しています。マイナスとなるような情報も隠さないで説明します。そして、社長が実際にピアノを弾いて音色を聞かせてくれます。大手も中小も活用ムービングページの実例 動画を利用したわかりやすいムービングページ~低予算で効果的なサイト構築のために~映像は文字・画像より伝えられる“情報”が多い販促のネット活用術

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