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3Idea4U vol.202015 March特集/販促に役立つPrint 2 Webするこの方法を、「メディア融合」と呼ぶことにしました。クロスメディアの場合、ターゲットは時系列的にメディアに接しますが、メディア融合では、ターゲットは一度期に様々なメディアに接することが可能になります。その意味では、メディアミックスに近いと言えます。しかし、ターゲットに行動を促すという点では、メディア融合はクロスメディアにより近い働きを求めるものです。すなわち、  大手企業=クロスメディア  中小企業=メディア融合ということができるでしょう。 メディア融合は、楽とびQRコードという二次元コードを使って紙面上でURLを集約するものです。そこには、スマホで楽とびQRコードを読み取るという行動が大前提となっています。 では、現在スマホはどこまで活用されているのでしょうか? スマホの普及率は、今や60%以上に及んでいます(2014年11月・株式会社ニッセン調べ)。また別の調査では、スマホ保有者でインターネット検索をする人の割合は約8割という結果が出ています(2013年3月・リサーチバンク調べ)。つまり、スマホの活用状況は、メディアとして充分利用できるところまできていると言えます。 ここで、面白い調査結果があります。 スマホで検索後、あまり期間を置かずに同じキーワードをパソコンでも検索する人は、男性61.9%、女性が67.5%。更にそのままパソコンから資料請求・会員登録・購買などの行動に至る割合が、男女とも約70%もあります(資料2)。つまり、スマホで情報を検索する人のうち、その後パソコンを経て行動に至る人が4割もいるということです。 その<検索>という行動を経ることなく、欲しい情報をスマホから直接入手できればどうでしょうか? 更に、Youtube動画・Webサイト・Facebookなど、個々のメディアとの相乗効果によって、ターゲットを無理なく行動へと導くことができるというわけです。 では、紙媒体は単にメディアを集約させる「場」でしかないのでしょうか?中小企業において、TVCMに代わって最初にターゲットへ情報を届ける役割を果たすものが紙媒体です。そこでは、紙の持つ特性―固定性・受動性・携帯性―といった面が、大変重要な意味を持つことになります。 楽とびQRコードは、チラシなどに貼付するといった使い方をしますが、一度にあらゆる情報を表示できるので、これを貼付するチラシには、これまでのように多くの情報を記載する必要がありません。サイズも小さくて構わないでしょう(図参照)。逆に言えば、少ない要素で如何にターゲットの視線を惹きつけるかが鍵になります。すなわち、これまで以上にキャッチコピーや画像といった要素に注意が払われなくてはなりません。また、チラシ・名刺・DM・パンフという、それぞれの媒体には独自の特性があり、これらと楽とびQRコードを組み合わせることで、全く新しい効果も期待できます。  以上のように、中小企業において、メディアの力を最大限に引き出すためには、「融合させる」ことが一番の近道です。つまり、ターゲットが最小の手間で最大の情報を得ることができる、ということです。加えて<口コミ>の誘発、エンゲージメントの確立が期待できるということでもあります。 それができるのは今のところ、楽とびQRコードをおいて他には見当たらないのではないでしょうか?滝澤幸一(紙媒体を入口とした、動画による個人CM施策で中小企業・起業家を支援する広告デザインオフィスTSU・NA・GU PLANNING代表)メディア融合におけるスマホと紙媒体の役割まとめ■中小企業にとって、チラシやDMなどの紙媒体は現在でも有力なPR手段である。■限られた予算で行う販促にとって、紙媒体とネットメディアの融合は大きな効果を生み出す。■メディア融合によるマーケティングにおいて、「楽とびQRコード」が実用的である。資料2/男女別に見る、スマホでのインターネット検索行動より抜粋参照図調査実施期間2012年6月1日~3日対象地域 全国有効回答数1,030調査企画・設計ヤフー㈱調査機関㈱マクロミル

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