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2Idea4U vol.202015 March メディアミックス、クロスメディアという広告用語がありますが、中小企業の場合、マーケティングにかけられる予算が限られているため、自ずから活用できるメディアが制限されてしまいます。その中で最大限の効果を得るためには、大手企業と同じ考え方ではうまくゆくはずがありません。そこで、中小企業がメディアをどう活用していけばいいのかを考えます。 まず、メディアミックス・クロスメディアについて解釈を共有しておきたいとおもいます。<メディアミックス> メディアミックスとは、同一表現を様々のメディアで展開することによって、ターゲットへ確実に到達することを狙うものです。 例えば、赤い車はTVCMでは赤い車が走っているシーンであり、Webサイトやパンフレットでは赤い車の写真であり、新聞広告では「赤い車」というキャッチコピーになる、といった具合です。如何に商品を認知してもらえるかが鍵であり、知ってもらえれば売れる、というのは、一昔前の広告の考え方でした。<クロスメディア> クロスメディアは、メディアの特性を活かしたあらゆる表現方法によって、ターゲットを行動へ導く手法です。ターゲットに動いてもらうことが目的なので、ただ知ってもらうだけでは成功とは言えません。ターゲットの生活環境や考え方、ついには心理的要素にまで踏み込んで設計する必要が生じる所以です。 手順としては、TVCMによる認知に始まり、(特に最近では)Youtube動画による展開、Webサイトやチラシ、新聞広告によるキャンペーン、SNSによる口コミ・シェアの拡大によって、ターゲットどうしが行動を促す力になる、といった流れを踏むのが一般的です。その上で、最終的に顧客とのエンゲージメントを確立し、優良顧客を囲い込んで行く、ということになるわけです。 しかし、メディアミックスやクロスメディアは認知されるために、TVCMを除外できません。これらの手法を行うには、広告にかける予算がある程度確保できることが大前提となり、主に大手企業を対象としたものです。 では、多額の販促費を確保できない中小企業に残された手段は、いったい何があるでしょうか? 中小企業が利用できるメディアには限りがあるため、その特質を最大限に活かすことが重要です。それには、個々のメディアを別々に使用するより、それぞれの特質を活かして複合的に利用する方が効果的なのは自明の理です。しかし、個々のメディアは発生の状況が異なっていたため、これまでは複合的に使用することができませんでした。それを可能にしたのが、QRコードやAR(拡張現実)といった二次元コードです。二次元(紙媒体)からWebサイトへの誘導や、3D映像や動画の出現によって、それぞれの可能性が複合的に拡大しました。 しかし、QRコードはURLとの関係が1対1であり、ARは開発者によってアプリが異なる上、利用手順が結構複雑で、実際にメディアの複合的利用で使うためには難点があります。それらのデメリットをクリアして、メディアの複合活用を可能にしたのが、楽とびQRコード(RHETOLO)です。 楽とびQRコードとは、Youtube動画、Webサイト、Facebook・TwitterといったSNSを、チラシやDM、パンフレットなどの一つの紙媒体上に集約することができる二次元コードです。 中小企業とって紙媒体は、まだまだ必要不可欠なメディアです。特に主婦の間では、チラシは情報取得の最重要手段のひとつです(資料1)。中小企業において、ターゲットに最初に接触するメディアは今でも紙媒体なのです。 そこで、紙媒体上にメディアを集約特集/販促に役立つPrint 2 Web紙媒体と他メディアの融合中小企業のメディア活用のためにメディアミックスとクロスメディアの違い紙媒体にメディアを集約する「メディア融合」資料1/新聞折込チラシの閲覧に関するアンケート調査より抜粋調査実施期間2014年8月1日~5日調査対象「My Voice」のアンケートモニター有効回答数10,217名調査機関マイボイスコム㈱

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